どうされましたか
借りた金返せない。どうしよう。この家出ていかなければならないのぉ。住む処ない。
こんにちは。大賀信幸です。すべては観察から始まる。
不動産投資に限らず借りた金返せない場合の対処法です。今回は具体的事例をあげますね。
借りた金返せない 事例1
友人のお祝い事に参加。久しぶりに旧友と会う。なにやらばか話で盛り上がる。近況報告も兼ねる。いろいろな話聞ける。で会はお開きになり次の再会はいつかなぁと思いながら帰路につく。しばらくするとその中のひとりから連絡がある。僕に相談とのことらしい。場所を移して僕の事務所で会う。
僕 どうしたの。
友人 あのぉ。借りた金返せない。
僕 どこから借りたの。
友人 事業組合から借りた。商売のお金と自宅の住宅ローン。
僕 いくらぐらい借りたの。
友人 4600万円。
僕 リスケしたの。
友人 リスケって何。
こんな会話から始まりました。
話を要約すると、事業組合からお金を借りた現時点では4600万円の残債がある。内訳は事業のお金と住宅ローン合算。リスケは意味も分からずしていたみたいです。リスケって言葉はリスケジュールの意味で。再構築と和訳されます。つまり返済計画の再構築です。例えば月々20万円で10年返済とする。この月々20万円が返せない。
ならばここで返済計画を再構築して20年返済にする
で、月々の支払いを10万円にする。これなら返えせそうです。こんな感じでリスケしたらしい。しかしリスケ後の返済も厳しいらしい。金に詰まって久しぶりに会った僕に相談。ただの住宅だけなら破産して家なくなってもまだ方策はあるのです。話をよく聞けば自宅は1階店舗で2階、3階が住居とのこと。
つまり家がなくなれば仕事場もなくなる
その店舗もここで小売をしているとのこと。商店街の中らしい。ここで僕が考えたのは店舗付き住宅を温存してなおかつ資金繰りをどうするか。
で最終的には彼の責任で返済する
リスケでも返済は無理の状態であるので相当な覚悟が必要であろうと予測できました。どんな覚悟って、それはすべてを失うかもしれない覚悟です。話を深く聞くと奥さんも仕事をされているとのこと。奥さんはお金を借りていないとのこと。これ使えるなぁ。
奥さんの年収は400万円以上あるらしい
完璧です。
で、僕がした判断はまず事業組合と話をしよう。残債4600万円をいくらにしてくれるか。このママでは破産しか選択肢がないので交渉しようと考えました。
話はちょっと外れますが僕、別の仕事で古くからある事業組合の理事長してるのです。縁がありまして請われて代表職になりました。ゆえに事業組合の体質は観察済です。まずは責任に所在が不明確で経理がずさん。
で、事業組合が金貸しした場合
僕が過去に観察した事例では相当取り立てが甘い。そもそも事業組合には集金ノウハウがない。この観察結果があるので一度いい機会であるからこの相談者が金を借りた相談者が加入している事業組合で試してみようと思いました。何を試すかって。
それは集金ノウハウの甘さを試してみる
僕の交渉が通るかどうかを試してみる。事業組合は責任を取りたくない集団ですのでこの場合相談者が破産したら4600万円取り返せなくなる。今住んでいる店鋪付き住宅を競売してもいくらになるか分からない。いつになるかも分からない。競売は時間がかかり金額が不確実。とするなら、彼らは責任を取りたくないのであるから。
穏便に済ますこをと選択するはず
で、僕はこの4600万円を2000万円で交渉しました。2000万円の根拠はこの店鋪付き住宅の固定資産税評価額です。不動産の価格は4つあり、その中で一番安価な価格でなおかつ行政から出ている価格なのでこのような場合、説得力があります。誰に対しての説得力かと言いますと、事業組合の組合員です。事業組合は組合員の合意でないと議決できないのです。で、読み筋通り僕の良い分が通り。
4600万円の残債が2000万円になりました
で、ここからなんです。2000万円にする交渉の過程において、相談者は債務を支払う気持ちも失せていました。なんか安心したのかそもそも返済する気持ちがない。おそらく事業組合もこれには気がついていたようです。
で、この2000万円で任意売却の方針で進めました
第三者が購入する。そしてこの第三者から僕への相談者の奥さんが買い戻す手を思いつきました。この場合直接旦那さんから奥さんへ売買すれば良いのですが、世間が許さないのです。
それは当たり前で旦那が破産するので旦那が持ってる不動産を奥さんが任意売却で安価に購入するはどうも世間が許しません。そもそも身内どうしで住宅ローンが通りません。離婚でもしていれば他人なので何とかなるでしょうがこの場合はダメでした。
で、2000万円で僕が購入するのが善手なのでしょうが。僕が購入したら友人の弱みに漬け込んで財産かっぱらったようなことになります。
外部から見ればそう見えます
だから僕はこのような場合は当事者にはなりません。アドバイスするだけです。で、僕の友人の不動産屋さんに購入することを依頼しました。購入してくれました。ただし、購入した後、この友人夫婦に月10万円の家賃で3年間賃貸する。3年後には2割り増しの2400万円でこの夫婦に売却すると約束しました。
僕の友人の不動産屋さんは年間120万円掛ける3年間で360万円
ぷらす2000万円の不動産を2400万円で売却するのですから転売益400万円。合計760万円の利益になります。友人夫婦はローン残債4600万円が最終的に2400万円になり、差額の2200万円残債が減ったことになります。
なぜ、ここで3年後に買い戻す絵を書いたのか
それはね。この友人夫婦の奥さんの収入なんです。きっちり確定申告していなかったのです。個人事業主によくありがちなことなんです。で、3年間確定申告するように指導しました。だいたい住宅ローンは年収400万円以上あれば住宅ローン審査に通ります。住宅ローンで2400万円になった元々のご自分の店鋪付き住宅を買い戻したのです。めでたし。
で、どうなるの
4600万円のローン残債が最終的に所有権も戻り元の状態になり2400万円になった。ただ債務者が旦那から奥さんになった。
で、どうしたの
このような場合僕は当事者になりません。この場合の当事者とはこのストーリに出てくる契約を伴う人達のことです。すべて僕はこのようなことは無償でしています。そして相談相手を自分ならどうするという目線で接します。解決策を見つけます。
これには僕なりに訳があります
20歳ごろ僕は事業をすることを目指しました。
僕に対して僕の親父は、
事業を志すならその過程において、たくさんの相談事がくる。それらを無償で行うように。一切のお礼も受け取るな。
するとね。不思議なことにびっくりするぐらいお前の仕事もが大きくなるよと教えてくれました。今は僕いい歳になりましたが、僕の親父の言う通りになりました。不思議です
で、どうするの
借りた金返せなくなれば、まず模索してください。任意売却を模索してください。そして破産する。3年後に買い戻す物語を自分で見つけてください。買い戻すのは破産したご自分なのか。ご自分の身内なのか。友人なのか。
弁護士に相談するのも善手ですが必ず方針はご自分で立ててください。
まとめ
借りた金返せない場合いろいろ悩むでしょうが、大丈夫です必ず方策はあります。まずは家族を守ること。これを第一に優先してくださいね。家族に安心を与えること。ここさえ間違えなければ再建できます。
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