こんにちは。大賀信幸です。すべては観察から始まる。
不動産投資 リスク 低い
現在僕が理事長をつとめる事業組合があります。歴史が60年もある事業組合です。この事業組合で過去に組合員に事業組合がお金を貸し付けていたことがあります。
もう20年以上も前の話です。事業組合では事業組合が組合員にお金を貸し付けるのは合法です。合法というより、多くの事業組合が組合員の為にこのような金融事業をされています。
当然のように事業組合が組合員に貸し付けたお金が焦げ付きました。これは当たり前です。なぜなら事業組合は組合員にお金を貸し付けるのは合法ですが、集金ノウハウがないのにお金を貸し付けていた訳ですからね。
で、20年前に当時の理事長からなぜだか僕に声が掛かりました。
- 当時の理事長 集金できないどうしたら良いのか
- 僕 金を借りている組合員の個人保証を今から取るべきです
で、各組合員の個人保証を取りました。貸し付けていた金を回収できました。しかし中には破産された方や民事再生された法人も出てきました。これは仕方がないですが。
個人保証を取っても毎月の返済分を滞る人も出てきました。また当時の理事長から僕に声が掛かりました。
- 当時の理事長 個人保証を取ったが集金できない。どうしたら良いのか。
- 僕 手形をもらうべきです。
で、手形で決済してもらいました。手形は不渡りになると銀行取引停止になるので、一旦振り出した手形を不渡りにした時点で殆ど、倒産になります。ゆえに、債務者は振り出した手形を優先して支払う心理作用があります。
ナニワ金融道とかミナミの帝王の萬田銀次郎は非合法ですが、お金を貸し付けても集金ノウハウがあるからある意味リスクがないとも判断できます。ゆえに商いとしても成り立っています。萬田銀次郎は映画の話ですが、実際にこんな人達います。
いずれにせよ、金を貸し付けるのは相当なリスクと集金ノウハウと精神力が必要です。これらに比べて不動産投資は、金を貸す訳ではないけれども。お金を不動産という形に替えて、不動産を貸し付ける仕事です。
で、どうなるの
不動産投資の発想は殆ど金貸し的なことになるのではないかと僕は感じています。金貸し目線で不動産投資を視ますと、不動産投資のリスクは低いのか高いのか。僕は相当低いと考えます。
- 金貸しは金を貸し付けて金利を得る
- 不動産投資は不動産を貸し付けて家賃を得る
殆ど同じでしょう。
で、どうしたの
低い理由を一覧にしてみます。
- 土地
- 建物
- 自然災害
- 家賃収入
- 転売収入
- 保険
- 金融機関の審査
1.土地
不動産というぐらいですから不動です。現金のように形を替えたり持って逃げたりできません。最大のリスクは自然災害でしょう。崖地や切土、盛土の土地を投資対象にしない。ゆえにリスクが低いと判断できます。
2.建物
築年数や施工会社や設計事務所が分からない建物は別にして、建築確認申請書類とか検査済証とかがあれば、これらの書類を信じても良いと僕は思います。過去には耐震偽装事件などがありました。全体からみれば確率的にはこれらの事件に巻き込まれる可能性は相当低いと判断できます。新耐震基準に合致していれば、地震などでも倒壊するのは数%です。ゆえにリスクが低いと判断できます。
3.自然災害
火災保険で殆どリスクヘッジは出来るのではないかと思うのです。上記、土地、建物の欄参考のこと。ゆえにリスクが低いと判断できます。
4.家賃収入
家賃収入がある不動産は、所有しているだけで家賃を得ることができます。過去の大家さん達が構築された大家業のノウハウがあるのです。例えば保証金とか敷金とか賃貸借契約の内容とか保証人とか保証会社とか。これらに準じている限り、リスクが低いと判断できます。
5.転売収入
こればかりは転売してみなければ分からないです。ゆえに分からないのが正解ではないかと思います。しかし短期間で事業を拡大している不動産投資家はこの転売が天才的にうまい感じがします。ここのリスクは僕には分かりません。
6.保険
火災保険と地震保険があります。地震保険は火災保険の付属的な保険の印象です。なぜなら火災保険に加入しなければ地震保険は契約できないからです。
火災保険では火災や地震以外の災害には対応しています。ゆえにリスクが低いと判断できます。また地震保険では建物が倒壊しても火災保険で契約した保険金の2分の1しか出ません。この部分はリスクがあるとも判断できます。しかし、崖地、切土、盛土を投資不動産の対象にしないことである程度のリスクはヘッジできると思います。ゆえにリスクが低いと判断できます。
7.金融機関の審査
不動産投資を行うのに、金融機関からお金を借りる場合があります。不動産投資の醍醐味は借りた金で投資できることです。
しかし金融機関も不動産投資家に闇雲にお金を貸し付けている訳ではありません。それなりの審査があります。おおきくふたつです。ひとつは、投資対象の不動産そのものの評価です。もうひとつは、不動産投資をする人の評価です。これらの評価を得て審査に通った人だけがお金を借りることができます。ゆえにリスクが低いと判断できます。
で、どうするの
不動産投資をするには割とハードルがあります。それらのハードルを超えた時点でリスクは低くなっていると思います。
まとめ
不動産投資のリスクは相当低いと感じます。最大にリスクが低いのは何もしないことでしょう。しかし今どき何もしない方がリスクは高いと感じます。