不動産投資で借りたかね返せない【大丈夫方策はある。具体的事例4】

若いころからお世話になっている人生の先輩。年末には挨拶に伺う。数年前の年末の話です。いつものように楽しい時間を過ごし今年もお世話になりました。新年もよろしくお願いしますと帰る。

帰ってから直ぐに僕に連絡がある。何かあるのかなぁと僕思う。年末やしなぁ。良いことでありますように。

で、僕電話する。

僕 どうされましたか。

人生の先輩 住宅ローン返せない。

こんにちは。大賀信幸です。すべては観察から始まる。

不動産投資に限らず借りた金返せない場合の対処法です。今回は具体的事例4とします。人生の先輩からの話です。

借りた金返せない 事例4

危ないなぁ。と僕思いました。何が危ないのか。それはね。自殺しないかと思案しました。住宅ローンは債務者が亡くなると団体信用生命保険に加入していると債務はゼロになります。

これを知っているのか否か。いずれにせよ正義感の強い人なので触れないようにするのが良いのか。またはこの知識を入れるのが良いのか。もう年齢は70歳を超えてる。無理して住宅ローンで60歳前後に分譲マンションを取得。その毎月の支払ができない。理由は仕事の激減。よくある話です。

一昔前の住宅ローンはゆとり返却というて返済開始から10年後に金利が上がるという何がゆとりか分からないものがありました。この案件はその後の住宅ローンです。

家族構成は僕の人生の先輩ご夫婦。僕の両親ぐらいの年代です。息子さん2人おられて成人し共に結婚されてる。共にお勤めされている。ご夫婦曰く、子供たちに迷惑は掛けることできない。頼りになる親戚はいない。この家出ると住む処ない。引っ越しの費用もない。どうなるの。

僕考えました。僕が買ってもいやらしい。このマンションなら売れるし。息子さんおられるということは将来、ご夫婦が亡くなったときには相続の対象になる。後か先かの話で、後を相続とするなら先は何か。

そうや、息子にこのマンション買い取らそう。ご夫婦に債務が1300万円。これは住宅ローンの残債です。銀行の債権はすでに債権回収会社に権利を移されていました。いやらしい言い方をするとサルベージ屋さんですね。と言うことは僕この債権回収会社の担当者と交渉することになります。うちの会社の不動産担当者が交渉に行きました。1度では決まらず。なかなか相手も手強い。慣れてるのでしょうね。得意の固定資産税評価額の交渉も決裂しました。

何度目かの交渉の結果800万円で決まりました。ここからが肝で、この800万円をどう用意するか。僕は最初から住宅ローンで段取りすれば楽勝やなぁと思っていました。息子さんに住宅ローンを組んでもらうのです。住宅ローン申し込みました。

却下。あら~っ。なんでや。と住宅ローン会社に聞いてみました。答えてくれました。親子間では住宅ローンはレアケース。なおかつ今回は競売ではなく任意売却。息子さんが申し込んだ住宅ローン会社は最初にご夫婦が組んでいた住宅ローン会社に不利益を与える契約はできないとの認識でした。

僕は任意売却であれ債権を譲渡して債権回収会社と交渉しているので関係ないと考えていました。僕の判断ミス。どうしたか。いろいろ金融会社を探しました。

個人用の不動産投資専門の金融機関が見つかりました。返済期間15年。金利3%。月額返済額6万6000円。息子さんに迷惑は掛けることできないのでこの毎月6万5000円は年金から返すとのこと。なんとかなりました。ご夫婦は元々月額15万円の返済をされていました。

で、どうなるの

最初ご夫婦は債務残1300万円の住宅ローンがありました。月額15万円の返済計画でした。他にも借財があり返済できなくなりました。このママでは家を出ていきホームレスになる。息子には迷惑かけることでない。

で、僕に連絡がありご夫婦から息子さんに800万円で任意売却出来ました。息子さんは毎月6万6000円の返済。このお金はご夫婦の年金から補填するとのこと。

結局ご夫婦は1300万円引く800万円で500万円の債務。これが弁済できないので破産。破産費用は30万円ぐらいでした。

息子さんはこの800万円の分譲マンションを15年間返済で金利3%。月額6万6000円で返済。この金額はご両親の年金から支払うとの約束。事実上損得なしで得の可能性あり。

で、どうしたの

僕は当事者ではなく全体の采配をしました。僕のミスは親子間で尚且つ任意売却案件では住宅ローン会社が使えないのを知りませんでした。ま、結果的には別の不動産投資用の銀行ローンで対応できましたが。

住宅ローン会社を使えたなら、返済期間をもっと長めに設定し月額の返済額を少なくし、尚且つ金利ももっと低く設定できたと思います。

で、どうするの

ブログ読者でこのような事例でお困りの時まずは、ご自分でいろいろ調べてみること。いきなり弁護士の言いなりにならないこと。このブログを参考にすること。最後まで諦めないこと。

多くの弁護士は優秀でクライアントの為に動いてくれることを僕は知っています。一部の弁護士はそうでない先生もいます。冷静な判断をしなければこの差異を見抜けないと思います。ゆえにご自分で調べてみること。ご自分で判断できるようにしておくこと。

まとめ

今回はご夫婦の住宅ローン返済できない事例です。不動産投資とどう関係があるのかと言う声も聞こえてきそうです。しかしこの場合の息子さんに焦点を当ててみてください。800万円で不動産を購入。月々の支払6万6000円。共益費積立金含めて2万円。合計8万6000円。

この分譲マンションは駅直結で尚且つ広い4LDKです。安く見積もっても家賃12万円から15万円ぐらいは設定できます。店子が付いたとして、銀行ローンを返済しつつ月額34000円。年額40万円以上のキャッシュフォローが出てきます。

尚且つローンが終われば年間100万円以上のキャッシュを生み出す可能性があります。または、この分譲マンションが将来必要なくなり転売しても市場性からみて1200万円以上で売却できるでしょう。家賃相当額の約10倍で計算。似たような物件の売買価格と家賃相場を調べてみてください。きっと最適解を探せますよ。

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