不動産投資【相場で買って相場で貸す、相場で借りて相場で売る。不動産はすべて相場で出来ている】

不動産投資の何が相場なのか

不動産投資をそれなりに難しくしているのは相場ではないかなぁ。そもそも相場って何って話なのですが。イメージしやすいのは株価かなぁ。まさに需要と供給で成り立つ価格。相場があるから収益も上がります。

で、どうなるの

不動産は二度と同じものがないので、相場というても最適解がないような印象があります。結局、決まった価格が最適解であるような。

売り主が売りたいと不動産業者に売る意志を伝える。仲介に入った不動産業者は、近隣の相場や過去の取引事例、現時点の流通価格、売り主の意向を加味して売却価格を決める。

で、レインズはじめ情報をオープンにする。人脈を駆使して仲介不動産業者は知り合いの不動産業者に声かけることもあります。自分の売り側のクライアントに直接声かけることもあります。

これで、価格を含む条件が折り合って取引が成立することもあります。取引が成立しない場合は、先に決定した不動産価格を下げる場合もあります。下げずに時間を取る場合もあります。

すぐに売却したい場合は、不動産価格を下げるのが一番の近道かもしれません。不動産価格はそのままで、この価格で購入する人を探すのも得策かもしれません。

で、どうしたの

こんな感じで不動産って市場に出てきます。今度はこの不動産を購入する側では、どうなるか。条件をみる。前面道路幅であるとか。敷地面積であるとか。用途地域とか。不動産の間口とか。用途とか。で、納得して価格をみる。採算が合うと判断すると購入する意志を伝える。俗に言う買付を入れるというやつです。

買付を入れるときに、こちらの希望価格を指値する。で、決まればこれで取引になりますが、なかなか決まらないものです。こんなやり取りをしているうちに全然知らない第三者が買付を入れて持っていかれる。。。。。よくあります。

買付が通る。契約となります。平行して決済に向けて、手金で購入する人はそのまま。銀行融資を受ける場合は銀行の担当者との話し合いになります。

これも金利も含めて金を借りるのも相場になります。金利も相場になります。返済期間は相場ではありませんが、金を借りる条件のひとつになります。

で、無事手金にせよ、金融した金にせよ不動産を決済したとします。

次にこの不動産を賃貸する場合は、家賃も相場になります。自分の所有する不動産だけ特別に高額な家賃で借りてくれるはずもありません。みすみす安く貸す必要もありません。相場で賃貸借契約を結びます。

で、経年してこの不動産を売却しようとします。またここでも相場です。近隣の不動産価格やこの不動産の収益性などを加味して売却価格を決めます。で売却する旨を仲介の不動産業者に伝えます。

ここからは、この不動産を購入したときと同じような繰り返しになります。

いずれにせよ不動産は相場で買って相場で貸して相場で売却する。この途中に建築する場合でしたら、設計してもらって、相見積もりも含めて相場で建築をします。

建築費用を金融に頼る場合は、またここでも相場で金利が決まります。お金を借りる人の信用および実績および相場で金利が決まると表現しても良いかもしれません。返済期間は相場ではありませんが、金融の条件のひとつです。

で、どうするの

不動産に限って言えば何ひとつ定価的なものはありません。すべて相場です。唯一定価的なものがあるとすればそれは税金に絡む不動産評価額です。

具体的には固定資産税評価額などです。僕は任意売却などの不動産を購入する場合はこの固定資産税評価額を参考にする場合が多いです。

不動産の価格で定価的なのは、4種類あります。

  1. 実勢価格
  2. 公示地価
  3. 固定資産税評価額
  4. 相続税路線価

これらの価格で一番安価なのが固定資産税評価額です。ゆえに僕は不動産を購入する場合、特に任意売却で購入する場合はこの固定資産税評価額を元に交渉します。

相手側の担当者は金融機関の担当者である場合が多いので、これらは行政が決めた価格なので説得力があります。不動産の公の価格の中では最安価です。

この価格で決まらない場合も多いのですが、この価格からいくら積み上げるかで価格交渉が成り立つ場合があります。

まとめ

不動産を購入する場合も賃貸する場合も、売却する場合も、建築する場合もすべて相場で成り立っているように思います。定価のない世界です。

万が一、不動産のことでトラブルになった場合は弁護士の先生に問題の解決をお願いする場合もあります。弁護士費用も多くは相場で成り立っています。特別安い弁護士費用もないし、特別高い弁護士費用もありません。

普通に登記する場合も司法書士の先生にお願いします。登記費用も特別高いものでもないし、特別安い司法書士費用もありません。

ゆえに、土地価格も建築価格も諸費用の価格も相場ですので、平時のときにこの相場観を養うのは最大の時間当たりの投資かもしれません。有事のときに急に相場観を持てと言われても持てませんからね。日々の訓練的な感じです。相場観さえ持てれば相場にビビることもなくなるように思います。

採算が合う合わないも相場観ですので、慣れれば物件概要書を見るだけでだいたいのことが分かるようになります。