不動産投資【人気エリアってどこ。どうして見つけるの】

こんにちは。大賀信幸です。すべては観察から始まる。

不動産投資 人気エリア

僕の親父が原木を扱う仕事をしていました。原木って山から切り出した丸太です。中には1本が数千万円するような原木がありました。僕が見た最高額は6000万円のケヤキの丸太でした。

僕の親父が得意にしていたのはアメリカ産のヒノキの丸太でした。アメリカのヒノキの丸太をどこで仕入れるかって話なんです。

これが大阪には輸入木材の原木の市場がありまして、ここで競り市をするのです。競り市と言えば今ではヤフーオークションですが。

ヤフオクは最短でも競り落とすには数日かかります。普通は1週間ぐらいでしょうか。原木の競り市はほぼ一瞬で競り落とされます。

扇形をイメージしてください。扇の中心に僕らが購入したい丸太の上に乗った競り人がいます。僕ら丸太を購入したい者は競り人を中心とした扇の部分にいます。

全員が競り人を見ます。競り人は扇状の購入者の手をみます。片手で0から9までのサインがありまして、このサインで競り落とす金額が決まります。入札のように紙に記載して札を入れる訳ではありません。

競りが始まって同値が付くと競り人はその値段を連呼します。欲しい人はもう一声、高い値を出します。これの繰り返しで長くても1分ぐらいで競りは完結します。

親父が原木の競り市に参加するのによく僕は運転手として付いて行きました。

原木の競り市と不動産投資はどのように関係あるのかって話なのですが。これがま、大いに関係があります。ぼくが抵抗なく不動産投資の世界に入るきっかけになった話なのですが。

良い丸太ってどんな丸太ですか。おそらくこれは誰に聞いても答えは同じように思います。本職の原木屋さんも僕のように素人でも。

丸太の面白いのは同じ丸太が一本もないことです。自然ですからね。

丸太の特徴としては木目があります。広いのは木目が詰まってないとか言います。狭いのは木目が詰まっている。ゆえに木目が詰まっているのが良い丸太とされています。

節がある、つまり節は枝ですから枝がある、木に枝があるのは当たり前なのですが。原木を購入するときは節がない丸太が良いとされています。

丸太の中心に年輪の中心がある。丸太によれば、年輪が偏っているものもあります。丸太の元と先の寸法が可能な限り同じに近いのが良い。これが末口と元口と言います。

丸太を購入しようとするプロの原木屋さんは上記の丸太に目をつけて競り市に参加するのです。するとどうなるか。結論としてはビジネスにはならないって落ちになるのです。

丸太がまん丸で末と元がほぼ同寸法でなおかつ節がなくて、年輪の中心が丸太の中心にあり、木目が狭いものは競りをすると値段が爆発的に高くなるのです。

この結果、どうなるかというと、素晴らしい丸太は手に入るけれどもビジネスや商売にはならないのです。競り市ですからこのような判断で、1分以内に次から次へ競り落とさせていきます。

ではどのような丸太を購入すると採算が合うのかってことなんですが、この部分と不動産投資は完璧に一致する考え方です。

結論から記載しますと、ある程度の欠点を受け入れて現実的でなおかつビジネス目線、商売目線で原木を仕入れる。

で、どうなるの

不動産投資で人気エリアの話なんですが、関西では西宮とか芦屋とか。都市部では大阪駅周辺とか北浜、南に下れば心斎橋とか。

鉄道沿線にこだわれば、地下鉄では何をいうても御堂筋線。私鉄沿線では阪急沿線でしょうか。宝塚とかありますし。先程あげた西宮や芦屋も阪急沿線です。

これらの人気エリアの不動産を手に入れる。果たして採算が合うのか。おそらく殆ど採算は合いません。なぜなら不動産の値段が高すぎるからです。それに伴って家賃相場も追随すれば良いのですが、人気エリアというても家賃は生活費なのです。

ゆえに家賃には上限があるように思います。家賃を出せる限界値って感じです。

で、どうしたの

人気エリアを追いかけても採算が合わない現実を僕は丸太の競り市で学びました。なぜなら値段が高すぎるから。不動産の取引がいくら多い人でも毎日数十件の不動産の購買判断はしていないと思うのです。

先の丸太や原木の仕入れや競り市は1日で数百本の競りが行われます。ここでこの考え方を僕は身につけました。

丸太の場合は何か欠点を受け入れてビジネス目線で競り市に参加する事を学びました。

不動産の場合は用途地域別に、住居系、商業系、工業系とあります。市場を観察すると住居系は僕では手がでません。同じく商業系も手がでません。残るは工業系です。

工業系の用途地域は住居系から見れば欠点だらけの土地です。まず、駅から遠い。交通の便が悪い。夜中真っ暗。建築するにも相当成約がある。良いことなんかまるでないように感じます。

しかし、この良いことと言うのは人が住む目線で見た場合の良いことなのではあるまいか。倉庫とか工場経営の目線で工業系の不動産を見た場合、良いことだらけなのですよね。

おまけに不動産価格が住居系、商業系、工業系の中で工業系は最安なのです。その割に工業系の家賃相場はそんなに安価ではないことを観察により得ました。

で、どうするの

先の芦屋や西宮、梅田や心斎橋は住居としての人気エリアです。こればかりは人気であるので、受け入れるしかないのですが。僕が得意とする工業系の用途地域って意外や意外に工業系の人気エリアの価格はそんなに高額になっていない社会の歪を見つけました。

他人の決めた人気エリアにばかりに気を取られずに不動産投資家自身の目線で人気エリアを見つけるのはどうでしょうか。昨今なら、コインパーキングやコインランドリーなどが意外にこの目線に合致するかもしれません。

まとめ

人気エリアにとらわれず、自身の得意な分野での人気エリアを見つけるのはどうでしょう。

例えば郊外の住宅街で駅からもそれなりに遠い、それなりに空き家もある。一昔前のニュータウンみたいな処は土地値も相当下落しています。しかし昨今駐車違反には厳しくなりました。ゆえにコインパーキングも採算が合うのではなかなんてね。同じコインパーキングでも都心部では採算は合いません。