こんにちは。大賀信幸です。すべては観察から始まる。
不動産投資 戸建て賃貸
今住んでいる家を貸す。
この状況になる人割と多いことに気がつきます。例えば大手企業にお勤めしているとか。転勤が多い職業の知人友人います。
大手企業にお勤めしてるメリットとして若い頃から金融機関への信用があります。これは僕らのように事業しているヤツより信用があります。
この信用をバックに例えば住宅ローンを組む。そして家を購入する。例えば関西圏でしたら、北摂とか、奈良とか。人気の地域があります。
関西圏以外の人では北摂という表現では分からないかもしれませんが、具体的には淀川より北側から西側です。この地域は都道府県でいうところの大阪府高槻市、吹田市、豊中市、箕面市、池田市などが含まれます。
西に向かうと都道府県がかわり兵庫県になります。兵庫県西宮市、芦屋市、神戸市と続きます。西宮市はあの甲子園球場がある処です。
芦屋は六麓荘があるところで、関西一の高級住宅地として有名です。神戸市は海側から山側まで広範囲の地域です。六甲山が有名です。六甲山は神戸市だけのものではなく連なっていますから、範囲は広大です。
六甲山の山側に有馬温泉が有名です。茶色い温泉です。
奈良県でしたら奈良の北側ですね。学園前とか奈良公園方面です。生駒山があります。歴史的にみても素晴らしい処です。
で、どうなるの
このような人気の場所に家を持つ。誰もが憧れます。しかし大企業にお勤めの人は信用があるけれども、同時に転勤もある。
転勤を拒絶すると何だか問題があるようです。僕は企業に勤めたことがないのでここからは想像ですが、転勤は拒絶すればあまり良い結果が待っていないと聞きます。
で、転勤を受け入れる。せっかく人気の地域に住宅を得たのに引っ越しをせざるを得ない。家族をこの家に残し、単身赴任するという選択肢もあるようです。
しかし可能であれば家族と一緒に転勤を受け入れる。となると家族全員で引っ越しする必要がある。せっかく手に入れた住宅を手放すかで迷う。
ここからなんですが、だから賃貸の方が良いという意見もあります。一度手に入れた家を住宅ローンで購入して、売却しても売却価格が住宅ローン残債を下回る場合は売却できない。
残る選択肢はこの家を第三者に貸す。もともと個人の住宅は賃貸用に想定している訳ではないのです。ゆえに設備や広さなどが過剰スペックになっている傾向があります。
また、自身の持ち家とするから多少の欠点も我慢できる範囲があります。例えば駅から遠いとか。これも考えようによれば、自然豊かな地域に住んでいると表現できます。
しかし賃貸としてこのような地域では、店子は見つけにくい傾向があります。もし店子が見つかっても賃料は極端に安い。何だかちぐはぐ感が否めないのです。
具体的な数字を出しますと、
- 新築住宅価格 5000万円
- 住宅ローン 5000万円
- 返済期間 20年
1.新築住宅価格
普通に5000万円ぐらいでしょうか。新築で3000万円では近畿圏では住宅を得るのは難しいと思います。なおかつ上記した人気地域ではなおさら難しいのではないか。
2.住宅ローン
全額を住宅ローンで賄うとすると、5000万円になります。
3.返済期間
普通は20年から35年です。
不動産投資目線で、20年で計算してみます。
5000万円を20年返済すると月当たり返済額は25万円ぐらいです。
次は戸建て住宅を借りる人の目線で考えます。同じような規模の賃貸マンションでは家族で住む想定のファミリータイプとしては、家賃は高くても20万円ぐらいではないかと思うのです。
とするなら、上記月々の返済が25万円の例では、家賃収入から月々の返済額を引き算しますと逆ザヤになります。家賃収入20万円−月々の返済額25万円=マイナス5万円。
この逆ザヤは不動産投資では一番してはいけない行為です。
また、普通不動産投資の利回りで全額借入金に頼って投資用不動産を購入する場合、10%ぐらいの利回りがないとキャッシュフォローがプラスになりません。
仮に3000万円の住宅では月額25万円ぐらいの家賃でないと10%にはなりません。上述の5000万円の住宅では月額40万円ぐらいの家賃設定でないと10%にはなりません。
で、どうしたの
今は金額だけで考えましたが、現実問題として、人気地域でもバス圏であったり駅から遠いなどの条件がついて廻ります。近隣にコンビニがない地域はそもそも人気がないのが昨今です。
駅から遠い、近隣にコンビニない、坂道、バス圏の条件で果たして店子が見つかるでしょうか。おそらく見つかっても極端に安価な家賃設定になるように思うのです。
結局、新築の住宅を賃貸した場合、採算は合わないと結論できます。
で、どうするの
せっかく憧れの地域に自宅を手に入れても資産にはなり得ない住宅を持つことになってはいないかを自問すべきです。
このような状況になることを避ける方策があります。簡単です、例え自宅を得ようとしてもその自宅は第三者に賃貸すべき価値があるかを考えてみることです。
この目線こそが不動産投資だと思うのです。
まとめ
今住んでいる自宅を賃貸するのは簡単です。心理的にも負担はないように思います。しかし現実問題として採算が合うか否かで考えると多くの場合は、採算は合わないと結論されます。
とするなら、最初から第三者に賃貸するとどうなるかを想定して自宅を得るのはどうでしょう。
この採算目線で戸建てを選定しますと、意外に採算が合う物件ありますよ。