不動産投資【レバレッジってテコの意味ですよ】

こんにちは。大賀信幸です。すべては観察から始まる。

不動産投資 レバレッジ

外国為替市場などでは、レバレッジは日本では25倍とかのルールがあります。手元のお金が例えば100万円の場合、これに25倍掛けて2500万円まで取引できる。

不動産投資を楽しくも苦しくもしているのがこのレバレッジではないのかなぁなんて思います。なぜなら手元資金が乏しくても不動産を持てるからです。しかし不動産投資のトラブルで一番困るのが借りた金返せないことです。この部分が投資家を苦しめます。

不動産投資を簡単にも難しくもしているのがこのレバレッジではないかとも思います。なぜなら、お金を借りることの属性に満ちている人は簡単にお金を借りることができます。そして簡単に不動産を購入することができます。

ここまでは簡単なのですが、ではどのようにお金を借りて、どのような条件で返済するか。返済期間はどうするのか。いくら借りれば良いのか。物件価格のどれぐらいまでの借り入れが好ましいのか。手持ち資金との兼ね合いはどうなのか。資金だけではなく、投資家の属性と借入金の関係はどうなるのか。万が一不動産投資がうまくいかない場合はどこに出口を求めるのか。考えれば考える程難しくなります。迷路に入るみたいです。

不動産投資でレバレッジを考えてみます。手持ち資金が1000万円あるとします。例えば、5000万円の物件を購入するとします。

  • 手持ち資金 1000万円
  • 借入金   4000万円
  • 合計    5000万円
  • 物件価格  5000万円

この場合は、レバレッジ5倍ってことになりそうです。この場合の5倍の計算は合計5000万円÷手持ち資金1000万円=5倍となりますから、5倍です。

では、例えば、手持ち資金ゼロ円の場合はどうでしょう。

  • 手持ち資金     0円
  • 借入金   5000万円
  • 合計    5000万円
  • 物件価格  5000万円

上記の計算に則ってみると、合計5000万円÷ゼロ円=無限大になります。あれれ。レバレッジが無限大です。

実際には1980年代から1990年代初頭のバブル経済期の日本では、このほぼ無限大にレバレッジを効かせた投資家がうようよいましたよ。この為にこれらの投資家は借りた金返せなくなり、日本の殆どの銀行は破綻しました。

現実に今でも条件が合致すればこの無限大のレバレッジも可能なのが不動産投資です。しかしレバレッジ無限大という表現をするのかなぁ。

で、どうなるの

不動産投資の話としては難しくなりそうなので住宅ローンを例に取ります。

物件価格3000万円の住宅を購入する場合の思考回路なのですが、手持ち資金3000万円貯めてから自宅を購入する人もいるでしょう。絶対お金を借りることは嫌という人です。

この3000万円を貯蓄する為にはそれなりの期間が必要です。1年間に100万円貯蓄出来るとして、30年間必要です。1年間で300万円貯蓄出来るとして、10年間必要です。

これらの貯蓄している期間も住むための場所が必要です。この場所をどうするのか。普通は賃貸の住居に入居します。これらの家賃はどうなるのか。家賃10万円としても、10年間で1200万円かかります。30年間で3600万円必要です。

毎年100万円貯蓄出来る人で30年間。30年間に3600万円の家賃が必要です。3000万円貯蓄するのに家賃で3600万円必要。合計6600万円にもなります。

ここで思考回路が働きます。これは無駄ではないのか。この3600万円は無駄ではないのか。そして考えます。

今、3000万円を住宅ローンで借り入れます。月々の返済額は金利も含めて10万円です。そして、住みながらこの10万円を返済します。

するとどうでしょう。30年間も経ずに3000万円の住宅ローンは完済できます。上記のように3600万円もの家賃も必要ないです。

逆説的に3600万円の収入になったことにも成り得ます。ま、これは考え方にもよりますが。

で、どうしたの

今は住宅ローンに付いての思考回路でした。これを不動産投資としての思考回路にしてみます。

話を簡単にする為に、

  • 物件価格  3000万円
  • 利回り     10%
  • 年間家賃収入 300万円

物件価格や利回りは経費や管理費込とします。

この3000万円をどうするかって話です。借入金なしの場合は貯蓄せざるを得ません。年間100万円とするなら3000万円貯めるには30年間かかります。

3000万円を全額借り入れたと仮定します。

  • 借入金 3000万円
  • 金利     2%
  • 返済期間  30年

これでざっくり計算してみます。

初年度として、金利を計算すると、借入金3000万円✕2%=60万円。返済元金を計算すると、借入金3000万円÷30年間=100万円。ゆえに金利60万円+返済元金100万円=160万円となります。

上記の年間家賃収入から、この返済金を引き算してみます。年間家賃収入300万円−返済金160万円=年間キャッシュフロー140万円となります。

実際には所得税、法人税などの税金が発生します。その反面減価償却も認められています。ま、ここでは概算ということで。

で、どうするの

住宅ローンでは、ローンを組まずに住宅を得る場合、貯蓄する期間に家賃が発生します。この家賃をどう考えるかという問題にぶち当たります。僕はこの家賃3600万円は無駄な出費と思えるのです。

不動産投資では、ローンを組まずに不動産投資物件を得る場合、貯蓄する期間に機会損失が発生します。僕はこの機会損失が無駄に思えるのです。上記の例では年間140万円の機会損失です。30年間と計算すると、4200万円にもなります。もともと得る可能性があるお金が得ることができなくなります。

まとめ

不動産投資ほどレバレッジが有効な投資はないのではないかとも思います。なぜなら、レバレッジ無限大ですからね。