不動産投資【月10万円得る方法。あれこれ考える】

こんにちは。大賀信幸です。すべては観察から始まる。

不動産投資 月10万円

結論として、この10万円は売り上げなのか、経費込みの粗利益なのか、それとも単純に手残りのお金なのか。

例えば僕の例として、

  • 物件価格 400万円
  • 家賃収入 10万円

こんな物件あります。木造の築古物件です。

駅から近く、25坪程の土地の上に2階建ての建築物が建築されています。

僕が購入したときにはもう既に店子が住んでいました。店子との賃貸借契約の条件を同じにして契約の当事者を前所有者から僕に契約しなおしました。

で、どうなるの

この条件の場合で検証してみます。

まず、家賃収入10万円です。これが頃合いです。何が頃合いかと言うと、高くもなく安くもないのが頃合いです。何かの拍子に相場より高額な家賃で賃貸借契約されている人もいます。

不動産投資する側としては、高額な家賃は良い条件に見えますが実は毒を孕んでいる感じなのです。なぜなら今回のコロナ騒ぎとか過去にあったリーマンショックとか。世の中が急速に変化すると、これらの相場から逸脱した高額な家賃で契約している人たちは退去されます。

10万円ぐらいの家賃であればもし10万円より安い家賃の処に引っ越しを考えている店子がいたとします。この店子は引っ越し先が8万円ぐらいの家賃では、インパクトがないのでおそらく引っ越ししないと判断すると思うのです。現実に引っ越ししないと判断されています。

これとは別の例ですが、20万円ぐらいの家賃で引っ越し先が10万円ではおそらく引っ越しすると思います。現実にこれらの方たちは引っ越しされています。

普通に家族で賃借されている家賃相場は10万円ぐらいが適正と僕は思います。これ以上では無理があるように思いますし、これ以下では大家さん側が辛い感じになります。もちろん地域や街によっても家賃は相場がありますが。

家賃決定のコツは普通の人が普通に支払える家賃であるか否かだと僕は思います。この普通の人をどのように設定するかで不動産投資判断が変わってくると思うのです。普通の人の設定に無理はないのかを僕はいつも自問しています。今回の例は住宅ですが、店舗でも倉庫でも工場でも駐車場でも同じです。その不動産を借りる人が無理なく家賃として支払える額かどうかです。ここは想像の世界になりますが。

不動産投資であまり上手く結果を出されていない人は、この普通の人の設定に無理があるように感じます。家賃相場が10万円の戸建て住宅を営業テクニックで、家賃15万円で契約したりしている人たちです。明らかに無理が将来生じます。現実に生じている事例を僕は多く見てきました。

で、どうしたの

上記の物件価格400万円で家賃10万円の物件ということは、

月当たりの売り上げが家賃10万円

年間売り上げ10万円×12ヶ月=120万円となります。

経費として

固定資産税や都市計画税、修繕積立金、火災保険費用、管理費用などがあります。具体的には固定資産税と都市計画税は合計して評価額の1、7%です。これらの評価額としては購入価格と仮定しても年間400万円×1、7%=6万8000円です。火災保険費用は年間2万円ぐらいです。修繕積立金は戸建て賃貸ですのであえて想定していません。

経年での劣化は想定しています。台風や大雨などの災害は火災保険で対処できます。管理費用は月々あたりでは想定していません。意外に管理費用はかかりません。経験上年間1度か数年に1度ぐらい訪問するかしないかです。トラブルの想定としては自然災害です。

これらの経費を合計すると、

固定資産税 6万8000円

火災保険  2万円

合計    8万8000円

月当たりに直すと、約8000円弱ですね。

月当たりの家賃収入が10万円あるとして、経費月当たり8000円として、手元に残るお金は9万2000円になります。

で、どうするの

これで計算できているように見えますが実はここからなのですよね。元手の400万円をどのような方法で調達したかによって掛かる経費が変わってきます。リスクも含めて検証します。

400万円をどのように調達するか

400万円全額借り入れとします。

  • 借入金 400万円
  • 返済期間 10年
  • 金利 2%
  • 毎年の返済元金 400万円÷10年=40万円
  • 毎年の金利 400万円×2%=8万円
  • 元金金利合計48万円
  • 月当たり元金金利 48万円÷12ヶ月=4万円

実際には返済元金は月々減っていくので、上記計算は概算になります。

ゆえに、家賃収入−経費−資金調達費用=10万円−8000円−4万円=5万2000円となります。

まとめ

家賃収入が10万円であっても実際に手取るのは上記の例では5万2000円になります。キモは返済期間です。返済期間が長くなると手取る金額が多くなります。しかし総合的に支払う金利総額が多くなります。僕は金利総額が多くなってもできるだけ長い返済を良しとしています。しかし上限はなんとなく20年に設定しています。20年の返済期間に深い意味はなく、頃合いが20年ぐらいかと思うだけです。不動産投資家の中には30年以上の返済期間で返済計画を立てる人たちもいます。ここは投資家のセンスが出る処だと思います。

ここでおしまいではなく、もう少し

上記手取り5万2000円としましたが、これには所得税が含まれていません。ここから所得税を引き算しなくてはなりません。法人で不動産投資をする場合は法人税を計算しなくてはなりません。

上記例は不動産取得価格全額を借入金としましたが、例えば半分の200万円だけを借入金にした場合はまた計算結果が違ってきます。借入金と手元資金の比率も不動産投資家のセンスが出る処です。

結論として、不動産投資額400万円を全額借り入れた場合、手取り5万2000円になります。つまり手取り10万円を得る為には、同じような物件で不動産投資額を2倍の800万円にする必要があります。

すると、5万2000円×2倍=10万4000円になります。ここから所得税を引き算しなければなりませんが。

不動産投資って意外にお金にならない感じがしましたか。

実はまだあるのです

最終的にこの不動産を売却するとどうなるか。この検証は今回のブログには記載していません。購入した金額と同額でもし売却できるとするなら、不動産投資は爆利を生む投資になります。同額で売却すると原価がかかっていないことになるからです。ま、総利益額は売却するまで分かりませんが。