こんにちは。大賀信幸です。すべては観察から始まる。
不動産投資 新築 失敗
原因があって結果が存在するとするなら、原因は新築で結果が失敗ってことになります。この図式では、新築=失敗となってしまいます。何だか違うように感じます。
これが仮説と検証というやつだと思うのです。市場を観察し、仮説を立てる。そして再度市場を観察し検証する。
この繰り返しが観察の精度を上げるように思います。どうしたら失敗するのか。新築であるから失敗なのか。
失敗の原因を新築であることと仮説を立てる。そして検証する。なるほど、新築であるから失敗したのかと結論を出す。つまり、仮説と検証の結果、失敗の原因は新築とする。
これは、一方的な見方ではないのかなぁ。比較対象として、築古であれば成功するのかってことになります。同時に築古の物件も観察対象としてみる。
再度仮説を立てる。新築以外に何か要因はあるのかなぁ。ここで気が付きます。新築は築古と比べて高価である。
次に、価格と市場で仮説を立ててみます。するとどうやら見えてくるものがあります。新築であるから失敗するのではなくて、不動産価格と家賃の関係が悪化するから失敗になるのではないか。
新築価格と築古価格の比較は終わりました。次に新築物件の家賃と築古物件の家賃を比べてみます。どうでしょう。
僕が観察した市場では、意外や意外、築古になるから劇的に家賃が下がっている現象は認められませんでした。
ここらへんに失敗の原因があるように感じます。
で、どうなるの
しかし築古物件では近い将来、物件の大規模修繕などの必要に迫られます。大規模修繕などの費用も含めて、家賃相場はどうなのか。物件取得価格はどうなのか。
ここから、また気づきがあります。
土地値は市場価格ですから、こればかりは価格交渉して下がるものでもありません。この土地に新築でビルやマンションを建築するとします。
どうでしょう。新築を建築する場合は、そのときの不動産価格の相場で新築価格が決まる訳ではなく、そのときの建築価格の相場で新築価格が決まります。
ここ相当問題があります。新築価格は建築工事のそのときの相場で決まります。家賃相場とか不動産相場とは関係ないのです。偶然、不動産相場や家賃相場と関連していることはあるでしょうが。
これは、例えば手のこんだラーメンなんかと似ています。ラーメンのよく売れる価格帯は1000円ぐらいでしょう。
店主が精魂込めて特上の材料と時間を惜しまず、ラーメンを完成させる。この精魂込めた時間と意気込みと材料代をすべてラーメン単価に乗せるとどうなるのか。
ラーメン1杯が5000円ぐらいになったりします。おそらく5000円のラーメンはあまり売れないでしょう。供給側の考えと需要側の考えに乖離がある。ゆえに採算が合わないってことになります。
で、どうしたの
結論として、新築は建築価格が高価になる。この高価な建築価格に比べて、家賃収入はそれほど高額にはならない。なぜなら、家賃を支払う店子は生活費から家賃を捻出しているから。
まさに家賃市場は生活費から形成されていることに気がつきます。新築を建てるのも、築古を選択するのも不動産投資家の勝手な選択です。
これらの勝手な選択に対して、家賃は市場が決めることになります。ここは不動産投資家がどうしても介入できない部分です。市場価格に寄り添うしか方策がない。
ゆえに、不動産価格と家賃の不釣り合いがおこります。どれぐらいが釣り合いかというのは難しいです。それぞれ投資家によってこの基準は違います。
借入金に多く頼る不動産投資家もいるでしょうし、借り入れを好まない投資家も存在します。
物件の採算を決めるのは、不動産価格と家賃収入です。しかし採算や利益を基準とするのではなく、手元の現金を基準とする考え方もあります。
この考え方を、キャッシュフォーと表現します。あれこれ月々の支払いもあるでしょう。あれこれ月々の収入もあるでしょう。この月々の収入から月々の支払いの差がキャッシュフローです。
このキャッシュフローがプラスにならない場合は破綻します。これが、新築が失敗になる大きな原因だと観察できます。
で、どうするの
新築や築古に関係なく、なおかつ利益に関係なく、月々のキャッシュフォーがプラスになるように不動産投資をすべきです。
逆説的には、計画段階でキャッシュフローがプラスにならない不動産には投資をしないと結論すべきです。
まとめ
新築であるから失敗ではなく、新築物件は価格が高くなる傾向があるので、月々や年度毎のキャッシュフローがマイナスになるから失敗するのです。
何が何でもキャッシュフローがプラスになる不動産に投資をすべきです。