不動産投資【マンションってリスクあるのかなぁ。いろいろ問題あるような】

こんにちは。大賀信幸です。すべては観察から始まる。

不動産投資 リスク マンション

結論として、区分所有はリスク大ありのように思います。

知人の依頼で分譲マンションの総会と役員会に参加したことあります。俗に言う処のファミリータイプが多くあるマンションです。

新築の価格帯は3000万円から4000万円ぐらい。ここから逆算して、4000万円で考えてみます。4000万円でフラット35での住宅ローンにした場合、月々の返済額は11万円ぐらいになります。ここに駐車場代や修繕積立金、管理費用が2万円ぐらいかかります。合計で13万円。

住民の年齢層は若い人では30歳代ぐらいからリタイヤされている60歳を超えるような方達もおられました。比較的子育て世代が多いマンションのように感じました。

このマンションの総数は300戸で中規模マンションとの位置づけでしょう。

で、どうなるの

僕への依頼は、管理費用などの削減の提案でした。まず、管理組合の収支報告書をみました。これがおそまつなものでして、植栽が相当多くあるマンションであるのにその管理費用が計上されていませんでした。初年度は植栽の管理必要ないにしても雑草も生えるし、肥料や水も与えなければなりません。

次に管理費用の多くを占めるエレベーターの保守点検費用もデタラメに僕には見えました。詳細は省きますが、他の業者に相見積もりをお願いした結果、年間で400万円の経費節減になりました。他には自動扉が複数ヶ所あるのにこれらの保守点検費用は計上されていませんでした。

まだ見直せてない処は数多くあります。その最大は管理会社への管理費用でしょう。

  • 大手デベロッパー ゼネコン系列
  • ゼネコン
  • 販売会社 ゼネコン系列
  • 管理会社 ゼネコン系列
  • 大規模修繕 ゼネコン系列

だいたいこんな図式です。つまりゼネコン系列の会社が用地を買収して資金を出しマンションを建築し、マンションを建築したゼネコン系列の販売会社が販売する。

そして、トドメは同系列の管理会社が管理する

一度、この図式に入るとこの図を見てもらえば分かる通り、マンション所有者のお金が一生涯に渡ってゼネコン系列に吸い上げられます。

住宅ローンは終わっても、管理費用と修繕積立金と駐車場代は一生支払わなければなりません。

で、どうしたの

先ずはこのマンションの住人が組織する管理組合の役員会に参加しました。役員の総数は10名でした。ゼネコン系列の管理会社の担当者も参加していました。上記の図を示しました。ゆえに再度管理の内容や管理会社の選定をするべきであると問題を提議しました。

しかし意外なことに反応は薄いのです。10名のうち、6割ぐらいしか僕の話は理解されませんでした。当然可決にはなるのですが、全員一致とはなりませんでした。

次に総会にも参加しました。これは相当大人数が参加していました。僕に総会で意見を求められたので、上記の構造を皆に伝えました。

会場が騒然となりました。管理会社の人が僕の発言を止めました。ますます騒然となりました。僕はあくまで意見を伝えただけです。

総会が終了しました。な、なんと僕に握手を求めにくる人続出でした。皆不満に思っていたのでしょう。しかし口には出せない。行動もできない感じでした。

管理にしても、外注先のエレベーターなどの保守点検にしてもずさん過ぎるのでゼネコン系列の管理会社の担当者に改善を求めるように伝えました。経費削減を伝えました。このエレベーター会社はゼネコンに出入りしている業者です。植栽の管理費用も計上されていない。植栽部分の給水も工事されていませんでした。これはゼネコンの設計ミスです。

しかし何ひとつ改善されませんでした。それもそのハズで、管理会社の担当者の上司はゼネコン系列からの天下り。つまり自分の上司には反発できない。すべてこの図式です。

実はもっと根深いものがあるのです。上記のエレベーターや植栽の件も含めて、多くの決議は管理組合の役員会で決定されます。建て替えとか重要な決議は総会決議されます。

植栽やエレベーターの管理費用、管理会社の選定などは僅か10名の役員会で決議されます。つまり10名の内過半数である6名が賛成すれば決議されるのです。

それがですね、手近にあるエレベーターの保守点検費用でさえ、この6名の票が最初は集まりませんでした。なぜなら保守点検は大手でないと駄目であるとか。このエレベーターのメーカー系列の保守点検会社でないと駄目だとか。明らかに年間400万円もの経費節減を見せても皆が表を入れないのです。

最後は、これらに賛同されている役員が賛同していない役員を説得してやっと過半数の6名の票が集まったのです。

おそらく、役員の過半は中小企業よりも大企業が良い。大企業は悪いことしないと教育されてきたのでしょうね。

で、どうするの

まだまだ懸念事項は続きます。10年に1度の大規模修繕費用は毎月住民が積立ています。この大規模修繕工事もこのまま何も改善されなければゼネコン系列の大規模修繕会社が修繕します。この状態ではまた、この大規模修繕会社の選定でも票が集まらない予感がします。で、また僕が呼ばれるのでしょうね。

どうやらこの問題は思想の差異によると思うのです

大手が良いとも悪いとも思わない、普通に良いものは良いし、悪いものは悪いと感じる人と大手であるからすべて良いと感じる人の対立のような気がします。

大手であるから安心を選択した人達がこのような分譲マンションを選択するのでしょう。大手であるから安心している人の中で、大手でも良い処もあるけれども悪い処もあると提案しても受け入れられるのには時間が掛かりました。

これらを勘案して不動産投資先や自宅として分譲マンションを選択すべきでしょう。

ひとことで言うと、分譲マンションは自身の思うようにならない。管理費用や修繕積立金で多くのお金が浪費される。

まとめ

分譲マンションは管理費用、修繕積立金など管理組合の役員決議、総会決議でものごとは決まります。決してこの決議は正義ではありません。ここが最大のりクスのように僕は思います。