どうされましたか
自宅には年老いた両親と子供二人もまだ学生です。嫁も自分も不安で夜眠れない。引っ越しするにも金がない。親戚にもお金を借りて返していない。もう親戚や知人に借金できない。どうしたら良いの。
こんにちは。大賀信幸です。すべては観察から始まる。
不動産投資に限らず借りた金返せない場合の対処法です。今回は具体的事例2とします。
借りた金返せない 事例2
僕納涼で郊外に旅行してました。宿の外では盆踊りの踊りが賑やかでした。夜少し遅めで盆踊りの音を聞きながら僕ベッドで読書してました。携帯が鳴りました。だいたい遅くに電話はあまり良い知らせではありません。
どうされましたか。借りた金返せない。僕の古くからの知人です。僕より5つ程年上で僕が小学生の頃よく遊んでもらいました。家族同士で楽しい時間を過ごしたりしていました。旅行にも一緒に連れて行ってもらいました。
こんな仲ですので家族構成も知ってます
80歳を超えたご両親。学生のお嬢さん2人と当事者のご夫婦。ひとつの家に住んでおられる。あちゃ~ぁと言う感じです。というのは似たような事例を僕は観察してたからです。
借りた金返せないということは、破産
ということは自宅も会社も会社の不動産も手放さなければなりません。所持金は確か100万円まで所持することを許されていると記憶しています。ま、この100万円が200万円であっても大勢に影響はないでしょうが。
直ぐに会おうと思いましたが僕旅先でしたので週明けに会うことになりました。話を聞きました。知人は事業をされておられ尚且つ不動産投資をされている。親父さんの代から事業をされて俗にいう処の2代目。話をお聞きすると3億円ぐらいの債務。つまり支払い義務がある。
事業の方は加工業。不動産投資は倉庫などを運用されようとしておられた。不動産投資もどうやら無理があったよう。尚且つ事業の方もお得意先の倒産などで債権未回収。それを根性の資金繰りで廻していた感じです。お金を借りるのはまっとうな銀行などの金融機関です。当然審査もされます。
ではなぜ、3億円もの借り入れが出来たのか
決算書を見ると明らかに粉飾決算。どこを粉飾していたか。どうやら在庫と架空の売り上げでした。在庫も売り上げも財務諸表上の貸借対照表では資産になります。ゆえに、架空売り上げと嘘の在庫を計上すると資産のある金持ちな会社に見えます。ここ金融会社も騙されたのでしょう。勘ぐれば金融会社も分かっていて担当銀行員の融資成績を上げたいから分かっていても実情には目を瞑っていた感があります。
なぜなら僕でも見抜けましたから
工場に行けば在庫があるのか否かは一目瞭然です。売り上げがあるかどうかは前年度の売り上げを見れば分かります。そうそう得意先の数は増えないものです。
不動産の事を聞きました。すべて借地権でした。つまり土地は他人の土地。その上の建物が知人の所有です。地主と普通借地権契約を結び、自分のお金でその土地の上に建築する。金融機関は余程値打ちのある土地以外は借地権の上に建つ建物を担保に金融しないのを僕は経験上知り得ています。
しかし知人の自宅と工場は借地権契約で尚且つその上に建つ建物に抵当権設定されていてその抵当権者である銀行が大きなお金を貸していました。ますます困難な事例です。当然借地権は3億円にもなりませんし。建物を手放しても多くの債務が残ります。つまり金融機関に返済できない。
この借地権を買ってくれる処はだいぶ探したのですがない。それはそうでしょうね。借地権ですから。単純に土地を借りる権利ですからね。その上の建物というても築年数がもう40年も経っているような工場、自宅とも鉄骨造。
普通はこのママ破産して。工場も自宅も追い出されて終わり。地主は知人から預かっている保証金で建物を解体し更地にする。またこの土地に需要があれば賃貸できる。地主に痛みはない。知人は年老いた両親を抱え学生の娘二人を抱え生活に不安な嫁もいる。
破産するぐらいですからすでに仕事はない。しかし知人は僕の小さいときからの知人。家族で良くしてもらった仲。僕考えました。この借地権の上にの建物は僕が銀行と交渉して僕の名義になればどうなるのか。経験がないので駄目で元々で交渉してみました。
債権がある銀行が1行であったので交渉はその銀行だけ。いつもの僕の定番である固定資産税評価額で交渉してみました。それも当然借地権なので建物の評価額だけ。工場は2000万円で自宅は1500万円でした。工場は地主に返しました。問題はこの自宅です。
銀行と交渉した結果自宅固定資産税評価額の1500万円で購入できました。で借地権ですから地主に対しての名義書き換え料とかかかります。名義書換料500万円でした。ゆえに合計2000万円で手に入りました。これでこの自宅に今まで通り彼の家族合計6名が住んでめでたしになります。
傍から見てもまさか知人が破産しているようには見えません。今まで通り何も変わらず生活できているのですからね。
僕は2000万円使ってこの借地権を手に入れました。そして借地権ですから毎月10万円の家賃を僕は地主に支払います。最低でも僕は相談者の知人から10万円の家賃相当をもらわなければ月々赤字になります。もうすでに2000万円使っています。この2000万円は回収する目途も立っていません。
どうしたものか。相談者の知人に家賃僕にどれぐらい払えますかと僕聞きました。最初は10万円払えると聞きました。弁護士の処理や破産が確定し、地主と僕とが借地権契約も終わり正式に相談者の彼と僕との賃貸借契約を結ぶときに、知人曰く家賃8万円にしてくれ。
僕、毎月2万円の赤字です。この家は2階建てで1階は倉庫になっていました。ここを第三者に賃貸することにしました。家賃25万円になりました。ゆえに僕1階家賃25万円、2階家賃8万円。合計33万円。これに対して僕地主に家賃10万円。差し引き33万円引く10万円で23万円。何とか収支が合うようになりました。
しかし僕相当リスクあります。最終的に知人との約束でこの家を僕の購入価格である2000万円で知人に売却するとしています。計算では破産後5年ぐらい経過してから、相談者の知人が住宅ローンでこの家を2000万円で僕から買い取る。彼の毎月の住宅ローン返済額は約10万円。彼の収入は1階店舗の家賃の25万円。地主に10万円の家賃ですから、差し引き彼は住宅ローンと地主への家賃を支払った後収支5万円プラスになる。ゆえに知人は自宅を買い戻せて毎月5万円の収入になる。最高に良い話と思うのです。
で、彼破産後5年経過して住宅ローン組める頃に僕から声かけました。買い戻す計画打ち合わせしませんか。しかし彼この話を拒絶しました。もう家持つの怖い。で、僕この家所有したままになっています。
あまりに僕のリスクが高すぎると判断したので現在の家賃8万円を12万円にしてくれませんかと交渉してみる。了承してくれた。
僕が良いと判断したことを知人は良しと判断しない。どう考えても知人の得になる話だと僕は思ったのです。しかし借りたお金が元で破産したので彼の心を察するともうお金を借りるのが怖くなったのでしょう。
いずれにせよ彼は家族で住んでいます。
めでたし。
で、どうなるの
借りたお金を返せなくなり破産。借地権なので買い取る人いない。ゆえに僕が買い取ることになり僕が家賃をもらって相談者の知人はそのまま元彼の住宅に住む。破産があける5年後に彼が僕からこの家を買い戻す約束をする。買い戻す約束反故にされる。
僕はリスクだけが残る。しかし収支は僕月単位でみれば合ってる。長年単位でみれば未定。で彼は今家族と家賃12万円で住んでいる。
で、どうしたの
この場合は僕以外に借地権を買い取り、そのまま知人に賃貸するという人がいなかったので僕がリスクを負い買取しました。
将来的には僕がリスク倒れになるのか。または利益になるのかは現時点では分かりません。しかし月単位でみると収支は合っています。
で、どうするの
今回は借地権という特殊な不動産の権利の事例です。よく考えれば普通の家の借地権に億を超えるお金を貸す金融機関もどうかと思います。現状の金融機関では借地権にここまでの金融はしないでしょうね。
借地権ですから、考えようによればお金が返せなくなって家を取り上げられる最悪の事例かもしれません。しかし今回のように方策はあるものです。最後まで家族を守る為に諦めないことが最善手です。
まとめ
固定資産税評価額は使える評価額です。やっぱり不動産賃貸業は皆を幸せにしますね。この事例でしたら1階の駐車場の場所を第三者に店舗として賃貸することで、僕のお金のリスクを取ることが出来ました。ゆえに僕も思い切った手を打てたのです。最終的には僕がリスクのママなのか利益になるのかは現時点では分かりませんが。
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