不動産投資【マイホームで不動産投資物件の可能性を考える】

こんにちは。大賀信幸です。すべては観察から始まる。

不動産投資 マイホーム

普通に戸建てのマイホームはいくらぐらいするのかなぁと調べてみます。建売とか注文住宅とか。選択肢はいろいろあり過ぎます。

普通の人が普通にマイホームを所有するとするなら、どうなのか。日本の平均世帯年収は550万円らしいです。ふらっと35の住宅ローンでは、年収400万円を超えるとだいたい年収の10倍ぐらい借り入れすることができます。

このルールに従うと、約5500万円借り入れすることができます。ざっくりマイホームの取得価格を5000万円と仮定してみます。

不動産投資で物件価格が5000万円とするなら、投資家が期待している利回り率は8以上%ではないかと思います。なぜなら、7%以下なら物件取得価格分を借り入れして返済しながらキャッシュフローをプラスには成らないからです。

感覚的にもそうですし、現実問題として計算しても採算は合わないのです。計算してみます。

普通に不動産投資の場合は借入金の返済期間は長くて20年ぐらいです。返済期間を20年として計算します。金利は2%とします。

返済期間20年ですから逆算すると、年間5%元金を返済することになります。これに金利を2%プラスして、合計7%が元利返済金になります。5000万円✕7%=350万円。

表面利回り8%あるとして、5000万円✕8%=400万円。この家賃年収から返済元利を引き算しますと、400万円−350万円=50万円となります。ここから固定資産税、都市計画税あれこれ経費を引き算すると採算割れぎりぎりになりそうです。なおかつ空室リスクもありますし。

仮に8%の表面利回りがあったとして、普通の戸建て住宅を上記の例では、年間400万円の家賃を出して借りてくれる人がいるのか否かって問題になります。

400万円÷12ヶ月=33万円。普通の家に月家賃33万円を出す店子はいないと考えます。これ現実問題です。上記不動産投資物件として5000万円のマイホームを検証した場合、物件側からみても、店子側からみても採算が合わないと結論できます。

で、どうなるの

物件価格を5000万円としたから採算が合わないのではないかと仮説を立てます。この価格がいくらぐらいなら採算が合うのか。

店子側からみてみます。普通に4LDKの賃貸マンションの家賃相場は場所にもよるでしょうが少し安めにみて12万円ぐらいではないでしょうか。

ここから逆算すると、12万円✕12ヶ月=144万円になります。仮に表面利回り10%の物件とした場合、逆算すると144万円÷10%=1440万円。

これなら何とか採算が合いそうです。あとは、1440万円で4LDKの戸建て物件を取得できるか否かになります。可能性としてはあり得ます。感覚的に1200万円ぐらいの築古戸建てを探してきて、200万円ぐらいのリフォーム予算をみて、1400万円ぐらいまでで仕上げる。

で、どうしたの

僕は現在も所有している400万円の戸建てあります。これは過去に誰かのマイホームであったと想像できます。なぜなら住宅街に存在し、普通に木造の2階建てですから。駐車場はありません。

これを月の家賃10万円で賃貸しています。逆算すると30%も表面利回りがあることになります。

家賃10万円✕12ヶ月=120万円。年間家賃120万円÷物件価格400万円=30%

で、どうするの

常識的に新築のマイホームを不動産投資物件とした場合は、採算は合わないと考えます。これは物件側からみても、店子側からみても採算は合いません。

しかし、築古の戸建てでは採算が合う可能性が相当見えてきます。戸建賃貸という言葉も存在しています。

不動産投資の無理のない始め方とするなら、築古の戸建てを先ずは自身で購入してみる。この戸建てを自身が住みながらリフォームしてみる。水回りとか床材を張り替えるとか。壁紙を選択するとか。

住み慣れた頃に誰かに賃貸してみるのはどうでしょう。これならありえる話です。

まとめ

普通に戸建てを賃貸にすると採算が合う場合と合わない場合があります。これはおそらく、物件の取得価格によると考えます。

取得価格が高いと採算が合わないし、取得価格が安いと採算が合う。これは戸建てに限ったことではありません。不動産投資全般に言えることです。

しかし商業ビルや1棟マンションよりも格段に価格の下落が激しいのがマイホームではないかと感じます。日本の家は経年によって価値が下がる。だから日本の行政はだめなのだ。日本の政治はだめなのだ。それに比べてヨーロッパでは住宅の価値は下がらない。マイホームの価値はアメリカでは下がるどころか上昇する。だから欧米は素晴らしいなんて意見もあります。

僕は欧米が素晴らしくて日本がだめなんてこれっぽっちも思えません。逆に日本が素晴らしくて欧米がだめなんてことも思いません。良いところもそうでないところもある。こんな感覚です。

日本のマイホームの価値が経年によって劇的に下がると観察できるのなら、それを行政や政治のせいにするのではなく、経年によって価値が下がる現象を自身のビジネスに取り入れるのが最善手だと思うのです。

経年により価値が下がるのなら、価値が下がってから購入すれば良い。しかし経年より購入価格が下がっても家賃がもうこれ以上、下がらない。

こんな現象を観察できたら、採算が合わないと思っていたマイホームが不動産投資物件として採算が合うようになり得ます。

注意 

不動産投資を目的として住宅ローンを組むと住宅ローンのルール違反になります。一括返済を求められることもあります。しかし、自身が住む目的で住宅ローンを組み、環境の変化によりこの住宅から引っ越しせざるを得ない。ゆえに仕方なくこのマイホームを賃貸することは認めている住宅ローン会社あります。必ず住宅ローン会社に確認してみてくださいね。