こんにちは。大賀信幸です。すべては観察から始まる。
不動産投資 夫婦で家を探す
仲間内から相談を受けたので記事にしてみます。
昨年結婚されて、今仮住まいの感じのご夫婦います。これからマイホームを購入するのか。賃貸マンションを探すのか。
このご夫婦は俗にいう処のダブルインカムです。共に収入があります。賃貸マンション仲介屋の窓口に行くと、おそらくご夫婦ですからファミリータイプの賃貸マンションが良いですよとか言われそうです。住宅ローン会社の窓口にいくと。または不動産会社の窓口にいくと。または税理士などに相談すると。ご夫婦共有名義のマイホームを購入しなさいとアドバイスされそうです。
で、どうなるの
僕は、ここに罠があるような感じがするのです。罠を感じる人達を一覧します。
- 賃貸マンション屋
- 住宅ローン会社
- 不動産会社
- 税理士
1.賃貸マンション屋
賃貸マンション屋の収入は普通に家賃の1ヶ月分の仲介手数料です。家賃3万円の借家でも家賃20万円のファミリータイプの部屋でも手間は同じです。同じことをして収入は方や3万円と方や20万円。
2.住宅ローン会社
住宅ローン会社は一般的には銀行などが窓口になっています。住宅ローン専門会社も存在します。昨今ではネット系の金融機関も住宅ローンを扱っています。
住宅ローンの営業マンもノルマや成績があります。年収が多い方が住宅ローン審査に通り易い。年収が少ないと審査に通りにくい。つまり同じ手間なら審査に通り易い方を営業マンは選択します。ゆえに、夫婦共に仕事をされているのであれば、夫婦の世帯年収から住宅ローンを審査します。そして、購入するマイホームの名義は夫婦共有名義になります。
3.不動産会社
土地や建物を販売するのが仕事です。それなりに厳しいノルマも存在します。これも同じ手間なら確実に販売出来る人に販売したい。
4.税理士
クライアントからの質問に答える。僕は賢いねんでと伝えたい。資格先生の自己顕示欲を感じることがあります。すべての税理士とはいいませんが、多くの国家資格保持者に感じることです。
で、どうしたの
僕が感じた罠を解説します。
1.賃貸マンション屋
同じ手間なら、3万円の借家と20万円のファミリータイプなら20万円の方が良い。で、賃貸マンション屋の営業マンはファミリータイプに入居可能そうな店子ならファミリータイプを勧めます。なぜなら手数料収入が多いから。よって住み手のことなんてお構いなしに、ファミリータイプの賃貸マンションを勧めます。それも家賃を支払える限界を攻めてきます。尚且夫婦で家賃踏み倒す人は割と少ないのです。
旦那さんが契約者で奥さんが保証人の押印を迫られるかもしれません。
なおかつ家賃保証会社に保証を入れる為に保証金を取られることあります。すべてに店子の為ではなく、営業マン自身の保全と営業成績の為と賃貸マンション屋の売上の為と思えてならないのです。
これらが罠に見えて仕方がないのです。
2.住宅ローン会社
旦那さんひとりでの住宅ローン申し込みより、世帯年収で申し込んだ方が住宅ローン審査に通る可能性が高いのです。よって住宅ローンの担当営業マンは夫婦名義での住宅ローン申し込みを勧めてきます。
夫婦共有名義にするメリットなんかを住宅ローンの営業マンはしきりにうたいます。例えば、住宅ローン控除は夫婦で受けることが出来ますよとか。共有名義ですから安心ですよとか。
僕はここが罠のように感じるのです。
共有名義の欠点
共有名義なら、住宅ローン返済中に旦那さんが亡くなれば、旦那さんの分の住宅ローンだけローン残債がゼロになります。奥さんの分はそのまま住宅ローン残ります。夫婦共有名義にするメリットなんてまったくありません。
または、夫婦共有名義にしていて将来悲しいかな離婚でもしようものなら、財産分与で揉めると思います。なぜなら、特に新築の分譲マンションでは購入した価格では売却できない事例が多々あります。夫婦どちらか一方が買い取れば良いでしょうが、そもそもそんなお金もない。
旦那さんひとり名義の利点
また住宅ローン控除ですが、旦那さんひとり名義にしていると、旦那さんだけが住宅ローン控除を受けることができます。しかし奥さんは一切住宅にお金を使わない訳ですから、奥さん名義で別の投資なりを行う。それなりに控除があります。例えばつみたてNISAとか。これも相当控除があります。ゆえに、住宅ローン控除が使えるからというて、旦那さんと奥さんとの共有名義にする必要性はまったくない。
尚且、旦那さんひとり名義で旦那さんが住宅ローン返済中に亡くなれば住宅ローン残債はすべてゼロになります。悲しい現実ですが、もともと奥さんも仕事をされている訳ですから、住む家さえあればなんとか残された奥さんだけでも豊かな生活が出来るように思うのです。
また、ご夫婦共に元気で、旦那さんが住宅ローンを完済すれば、旦那さん名義の不動産になります。そしてもし旦那さんがこの状態で亡くなれば相続で奥さん名義になります。
3.不動産会社
不動産会社も営業ノルマがあるので、旦那さん単独よりも夫婦共有名義の不動産を勧めてきます。この部分は住宅ローンの項と同じ理由です。客のことなど考えず自身の会社や自身の営業ノルマを満たすことを優先しているうように感じます。
4.税理士
ここぞとばかりに不動産の夫婦共有名義を推奨すると思います。なるほど、不動産を所有するだけに限ると税務上は有利かもしれません。上記した奥さん名義での投資や可能性の模索、旦那さん単独名義にした場合の利点や可能性までは税理士は考えが及ばないことがあるように感じます。
で、どうするの
いずれにせよ、誰が責任取るのかってことになります。上記は男性の方が一般的に女性に比べて寿命が短い。なおかつ、男性と女声との夫婦やカップルでは男性の方が年上多いことを念頭に記載しました。
これが、男性女性と逆転してもちろん可能です。男女平等ですからね。
まとめ
夫婦共有名義で自宅を購入する利点は僕には見い出せません。夫婦どちらかの名義での不動産なら利点があると考えます。これは夫婦でなくても共有名義の利点は見いだせません。
もし将来何かあっても責任の所在を明確にしておくのが最善手だと僕は思います。