不動産投資【建て替えって割と考えることあります。消費税の還付の可能性は忘れずに】

こんにちは。大賀信幸です。すべては観察から始まる。

不動産投資 建て替え

結論として、建て替えの肝は予算遵守です。新築を建てるのって楽しいですよ。しかしついつい採算度返ししそうになります。

で、どうなるの

建て替えの理由をあれこれと。先ず考えられるのは目的が変わることです。目的と記載しましたが、不動産の用途変更とも言いかえることができます。

住居系から物流系

僕この不動産を取得したときは古い住宅が建っていました。駅からも遠いし、その分価格は安価でした。建て替えて住居にしても共同住宅にはなりにくい。

敷地面積が25坪ぐらいでしたので、25坪で共同住宅を建築することも可能です。しかし住居の場合は水回りとか設備に多くの費用がかかります。共同住宅としては25坪の狭小地に共同住宅を建築すると何だか狭いだけに店子同士のトラブルに成りかねないかとも思いました。

また、仮にこの敷地に4戸の住居が出来たとして、家賃設定6万円としても合計24万円。住居を建築する費用も考えると採算には合わないなぁと感じました。また、駅から遠いのでそもそも客付けに自信がなかったのです。とてもすぐに満室になるとは思えなかったのです。

敷地25坪ですからざっくり計算して建ぺい率80%として20坪。これの2階建てですから、延床面積は40坪です。この40坪に建築工事単価50万円を掛け算しても2000万円。これに土地代も必要です。採算が合わない。現実には坪単価50万円では建築できないでしょう。これはあくまでシュミレーションしたときのイメージです。実際ではあれこれ考えると坪単価ではなく建築費用としては3000万円ぐらいになったでしょう。ますます採算は合いません。

で、どうしたの

用途を住居から倉庫にしました。木造の一部2階建ての倉庫です。1階部分の天井は高めにして2階は床だけ。水回りは簡単な給湯とトイレだけ。後は店子が自分でリフォームして使うってことにしました。木造で具体的な使用は、基礎はベタ基礎で外壁にトタン張りです。屋根もトタン張り。冬は寒いし夏は暑い。内装はなしにしました。柱と梁がむき出しです。この仕様にして建築費用の合計は1000万円でした。

近所に倉庫の供給が極端になかったのも調査済みです。おそらく職人さんが借りてくれるであろうと想定していました。理由は職人さん住宅ローンが通らない。通りにくい。事業ローンも通らない。通りにくい。しかし稼ぎはある。お勤めの人より経済的には豊かです。これらの観察が出来たので僕倉庫に建て替えました。

想定通りになりました。職人さんが借りてくれました。仕事を引退されるまで借りてくださいました。ありがたいことです。家賃は25万円プラス消費税です。住居を賃貸しても消費税は必要ないですが、倉庫は消費税が必要です。

で、この倉庫が空きになりました。もう30年も借りてくださったので建て替えしようか。それとも倉庫ごと売却しようかと思案してました。すると同じ用途の職人さんが借りてくださいました。

今から30年以上も前にシュミレーションしたことが現在まで有効でした。やはり職人さんはローンが通りにくいのでしょう。倉庫の供給が少ないのでしょう。もし職人さんのローンが通れば借りるのではなくご自分で不動産購入されていると僕考えました。

台風でぶっ飛びました

この事例は倉庫から倉庫へ建て替えました。用途は同じです。理由は台風です。工業専用地域でしたので、廻りは工場や倉庫ばかりの地域です。

きれいサッパリ台風で倉庫まるごと飛んでいきました。幸いなことに怪我人が出ませんでした。飛んでいった倉庫を回収し解体しました。解体費用は200万円ぐらいで済みました。

火災保険に加入していました。3000万円。全額補償されました。ありがたいことです。ここからなんですが、この保険金3000万円にいくらか足し算して規模の大きな倉庫に建て替えるのか。それとも3000万円の予算で建築するのか。いろいろ考えました。この考えるのがまた楽しいのです。

結局3000万円の予算で倉庫を建築することにしました。廻りの方達のお陰で店子さんは倉庫を建築する前に決まりました。店子さんとお話すると長期で賃貸借契約の意志を確認しました。店子さんに最大に喜んでもらうにはどうしたら良いのか考えました。そうや、店子さんの思うものを建築してもらおう。

手広く事業をされている店子さんなので話の中に建築屋さんとも親しくされていることを話されました。それならその建築屋さんに建築してもらったらどうですかと問いました。店子さんの知り合いの建築屋さんに建築してもらいました。そして予算の3000万円は僕の方からその知り合いの建築屋さんに支払うとしました。めでたく建築できました。

僕は別会社で建築設計事務所と工務店を経営しています。なぜこれらの会社を使わなかったのか。それは店子さんに対して公平さを欠ような気がしたからです。価格の公平さと用途の公平さです。

で、どうするの

この建築物は倉庫なので家賃は消費税の課税対象になります。と言うことは建築物の建築費用に対する消費税は還付の可能性があります。今回の倉庫ではほぼ全額還付されました。くれぐれも還付対象の建築物には建築工事が終わってからこれらを再確認してください。

まとめ

建て替え=同じ用途で新築と考えがちですが、用途を変更するのも新しい概念で家賃設定が出来ます。家賃だけではなく店子さんへの提案の内容もかわってきます。

この提案こそが不動産投資の醍醐味だと思うのです。