不動産投資【利回りは多いに越したことない。しかしリスクとの塩梅はどうなの】

こんにちは。大賀信幸です。すべては観察から始まる。

不動産投資 リスク 利回り

利回りは多いに越したことないです。現実問題としてはどうなのか。不動産投資用語では単純に利回りとか、表面利回りとか実質利回りとかいろいろな表現をします。

ここでは一般用語として利回りという言葉を使います。表面利回りは単純に家賃収入÷物件価格です。実質利回りは、家賃収入からいろいろ掛かるであろう経費を引き算した上、物件価格で割り算します。経費を利回り計算に含めるか否かです。

これら以外には満室利回りとかの表現もあります。現状利回りとか。満室想定では月間家賃収入が100万円、現状の利回りでは、空室があり80万円なんて例は現状利回りです。

で、どうなるの

利回りの現実問題としてどうなのかを検証してみます。

例えば僕が所有運営している戸建て賃貸があります。単純に利回り計算だけをみると、30%廻っています。具体的には、月間家賃10万円です。この不動産取得価格は400万円でした。

計算すると、月間家賃10万円✕12ヶ月=120万円÷400万円=30%となります。ざっくり3年から4年で元がとれます。誰もがこんな物件を得たいと思うでしょう。

しかししかし、この物件には利回りが高い分、棘があります。リスクになる部分かもしれません。そのリスクとは接道の関係で再建築不可な物件です。

で、どうしたの

この物件の経緯を記載しますと、売り主から依頼を受け、買い手を探したのですが買い手が見つかりませんでした。売却を急いでいたこともあり、僕が買い取りました。

もう5年も前の話ですので十分に元は取れています。将来どうなるか分からない部分のリスクを僕が取った形になりました。しかしこれは結果論です。例えば、5年前に僕が買い取り、2年後に店子との契約が解除されその後店子が見つからない場合などは僕のリスクとして想定していました。しかし現時点では5年過ぎていますので十分に物件価格は回収できました。

金銭的なリスクは消滅しました。次はこの物件の将来をどうするかの部分がリスクになったりするのでしょう。

再建築不可の不動産を購入するときに僕が考えたこと

  • 5年ぐらい経過して、物件価格を回収してから将来経年劣化などでこの不動産で店子との賃貸借契約が解除された場合、建物を解体し更地にし、地域の空き地として無償で開放しても良いなぁと思いました。
  • この再建築不可の不動産の隣地の家をもし僕が購入出来る機会があれば、相場よりも高い値段を出してでも購入すべきだと思いました。なぜなら、隣地の家は公道に接道しています。この隣地が僕の所有になれば隣地とこの再建築不可の土地を一体化することで合法建築出来る不動産になります。
  • もし隣地と一体化して建築出来る不動産になるのであれば、この不動産を転売しても面白いなぁと思えました。
  • しかしこれらの完成形になるのは相当な年月が必要であろうとも感じました。

で、当然隣地の所有者には僕が隣地を購入する意志があると伝えました。

ここからがまた僕が考えたことです

この状態で、隣地の所有はどのような判断をするのかを検証してみました。

  • もし隣地所有者が僕以外の人に売却しようとした場合、当然地域の相場の価格での売却になるであろう。このとき僕は僕の所有している再建築不可の不動産と隣地を一体化する予定なので隣地を相場以上の価格で購入しても僕採算は合うであろう。
  • この場合は、隣地の所有者は損得だけで隣地の売却判断すると仮定するなら、上記の理由で僕以外には売却しないであろうと僕は結論しました。

再建築不可の不動産を購入して僕のリスクをヘッジする方策は、上記僕の思考の最終形になりました。つまり、隣地所有者がもし隣地を売却する意志があれば僕以外には売却しないであろうという僕の勝手な想像がリスクヘッジになりました。

しかし、もし隣地所有者が損得では売却の判断をしない場合もあり得ます。例えば知り合いに売却する必要があるとか。そもそも売却する意志がまったくないとか。僕が隣地所有者に嫌われて、大賀にだけは売却しないとか。これらの部分が僕のリスクになります。

で、どうするの

利回りの大きい物件は何らかのリスクが取り付いているように思います。このリスクを自分の責任で回避出来るであろうと結論するなら、この投資判断は善手となります。しかしこのリスクを自分の責任で回避出来ないとするならこのような不動産に手を出さないのが最大のリスクヘッジかもしれません。

逆に利回りが極端に少ない場合の不動産ってあります。例えば駅前の一等地に建築された新築の商業ビルなどです。これら利回りは極端に低いですが、まずは空室になることはないであろうと想像できます。

また転売する意志があればすぐに転売先が見つかるであろうと想像できます。しかし、利回りが極端に少ないリスクを解決しなければなりません。

また、転売する場合は、転売先はすぐに見つかるであろうけれども、転売価格はどうなるかも分かりません。高く売れるかもしれませんが、そうでもない可能性もあります。この部分のリスクを解決しなければなりません。

もしこれらの利回りが低いリスク、転売の意志があるけれどもいくらで転売出来るか分からないリスクを解決ぜずに、これらの不動産に投資するなら、投資したこと自体がリスクになり得ます。

まとめ

利回りとリスクの関係は相反のように思います。どちらを選択するかはそれぞれ投資家のセンスや好みのように思います。そのときの経済状況にも左右されます。判断に絶対はありません。

これらを思案して不動産投資を楽しめたらなぁといつも考えています。