不動産投資【返済って実は罠があります】

こんにちは。大賀信幸です。すべては観察から始まる。

不動産投資 返済

賃貸と分譲ってどっちが得って話あります。分譲マンションが得なのか、賃貸マンションが得なのか。僕にもよく分かりません。ただ、損か得かの目線ではなく将来的に可能性を秘めているのは賃貸ではないような気がします。

しかし僕なら同じ住むのなら分譲マンションは推奨しません。もし僕が住むのなら戸建て住宅を選択します。理由は維持管理コストや修繕積立金などに問題があるからです。

将来的に可能性を秘めている戸建て住宅を損か得ではなく、この戸建て住宅を不動産投資物件としてみます。自身が住んで自身の生活習慣や環境に変化がある。この住宅から引っ越しする必要が出てきた場合は、この住宅を不動産投資物件として賃貸します。

とするなら、最初から自身の住宅も不動産投資物件として選択すべきです。将来のことはどうなるか分からい。もし自身がこの住宅に住まないことを想定し、第三者に賃貸するという目線です。

詳細は別のブログに記載しました。今回は自身の住居の話ではなく、仕事に使う工場とか事務所とか倉庫などの話です。

例えば、工場経営でこの工場に月当たり100万円の家賃を支払っている経営者がいたとします。賃貸マンションに家賃を支払うのと同じ感じです。金額には違いはあるでしょうが。

経営者は思います。月当たり100万円も家賃支払っているのか。年間では1200万円ものお金が家賃に消える。

年間1200万円の家賃。これならお金を借りて自身の工場を持とうと思う。ここの処は住居の賃貸か分譲って思想と同じです。家賃で消えるよりお金を借りてその家賃分を、お金を借りた返済にあてよう。

逆説的に経営者は思います。現時点で、月に100万円、年間では1200万円の家賃を支払って工場経営は成り立っている。ゆえにお金を借りる目安として、月に100万円、年間では1200万円の返済になるようにお金を借りると経営が今まで通り成り立ちなおかつ、自身の工場が持てる。夢のような話です。

で、どうなるの

あれこれ詳細はあるとして、金利や返済期間を決めます。というても金利は相手の金融機関が決めます。返済期間はこちらで決めることが出来る要素です。

月々の返済が100万円、年間で1200万円になるようにするにはいくらのお金が借りることが出来るのか。

金融機関では不動産担保の場合、20年ぐらいが最長です。中には30年を超える返済期間を提示する金融機関もあるようですが、ここでは20年とします。

返済条件としては、

  • 金利 2%
  • 返済期間 20年

この条件で逆算してみます。あくまでも概算ですが。

例えば1億円を借りたとします。金利は2%ですから200万円です。返済元金は1億円÷20年ですから500万円になります。ゆえに金利200万円プラス返済元金500万円=700万円になります。

例えば、2億円を借りるとこれらの2倍になりますから、年間返済金は1400万円になります。ゆえにおおまかには2億円弱のお金を借りると年間1200万円の返済になります。ある程度の正確さでは1億800万円ぐらいになりますね。

1億8000万円に対して2%の金利ですから、360万円。返済元金は1億8000万円÷20年=900万円。

ゆえに360万円プラス900万円=1260万円になります。ここでは、1億8000万円とします。

で、どうしたの

上記のように1億8000万円を借り入れると毎月の返済額は100万円、年間では1200万円ぐらいになります。

今まで月当たり100万円の家賃を支払っている工場経営者は1億8000万円のお金を借りることが出来るなら、家賃と同額の返済額になると考えがちです。

今まで毎月100万円、年当たり1200万円の家賃を支払っても経営が成り立つなら、この1億8000万円を借り入れて新しい工場を得ても経営が成り立つと考えます。

実際に計算してみます

返済金の1200万円の内、金利分は360万円です。この360万円は家賃と同じように全額経費扱いになります。

しかし返済元金である900万円は経費にはなりません。単純に返済元金です。この経営者の経営する会社の内部にお金がないのであれば、この900万円は利益から捻出していることになります。

とするなら、今まで家賃では年間1200万円全額が経費になっていたのに、同額を返済に廻す采配をした場合は全額経費にならないことになります。

なおかつ、上記の例では年間900万円の利益になります。具体的にどうなるかってことなんですが、この900万円の利益に対して法人では法人税、個人では所得税がかかります。

つまり、上記税金分が必要になります

詳細は、建物の減価償却などがありますから減価償却分を考慮する必要があります。あくまでも概算としてです。

で、どうするの

税金分が必要ですといわれて、税金を支払える体力がある会社なら良いです。税金分を支払うとお金が足りなくなる会社があります。これを黒字倒産と表現します。現実には利益も出ているのにお金が足りない状態です。

まとめ

不動産投資は借り入れたお金で投資が出来る素晴らしい投資手法ですが、黒字倒産には気をつけます。計算上は利益が出ているのに手元資金が枯渇する。