こんにちは。大賀信幸です。すべては観察から始まる。
不動産投資 リスク サラリーマン
融資を受けるときの属性が給与や勤務形態に依存されがちです。お勤めされている場合は融資が受け易い。金融機関は、給与や勤務形態を重視した融資目線になっています。お勤めされていて有利な処です。
ここの処を深めに記載します。
事業経営者の場合
僕らのように事業経営者や個人事業主は非常に融資が受けにくいのです。ある程度の実績が出て来れば融資条件もゆるくなりがちですが。
いずれにせよ、今までの実績と、個人的な信用と、法人であれば法人の決算書と、購入しようとする不動産の担保価値が評価されると考えて良いと思います。
不動産の担保価値の多くは不動産の収益性です。僕ら事業をしているものが不動産投資をする場合は必ず投資した不動産から利益が出なければならないのです。
今は赤字でも将来黒字になるとかの考えはないのです。同じように黒字赤字の表現ではなく、お金が足りるか足りないかを表すキャッシュフォローという概念があります。
僕たち事業主は法人でも個人でもキャッシュフォローは必ずプラスになるように計画しなくてはなりません。必ずキャッシュフォロープラスになるように計画しても万が一この計画がマイナスになる場合もあります。
これぐらい慎重にキャッシュフォロープラスを目指しています。キャッシュフォロープラスを目指しているのですが、万が一マイナスになったときにはどうするかのリスクヘッジも勿論しています。
僕ら事業をしているものがキャッシュフォローマイナスが複数件続くと破綻しかねません。このような理由により相当慎重に事業計画を立て、不動産投資をします。
で、どうなるの
くれぐれも慎重に判断してください。
お勤めされている場合
これに対して、お勤めされている方はどれぐらいの年収なのか。勤続は何年なのか。お勤めしているのが法人なのか公務員なのか。役職はどのようなものか。不動産の担保価値よりも個人の信用、どれぐらいの年収なのかが融資条件の要になっているように思います。
ここだけ見ると、年収が多くて信用のある会社にお勤めしていれば、融資条件としては良い感じになります。逆に言うと、あくまで個人の年収や属性が融資条件の最大の基準です。金融機関にしてみれば、投資した不動産からの収入があるとかないとかは関係ないのです。
ここがお勤めしている方の最大のりクスになります。元々融資条件に不動産の担保価値や不動産の収益性はあまり重視されていません。
ゆえに、今赤字でも将来黒字になる予定ですとか。今、毎月の返済金が家賃収入では足りないのでお給料から補填している状態でも楽観できているのです。
ここが一番危ない処です。
具体的な数字を出してみます。
- 収益不動産価格 1500万円
- 家賃収入 7万円
- 借入金額 1500万円
- 返済期間 20年
- 金利 2%
- 管理費など 2万円 月額
だいたい例えば区分所有なんかのワンルームマンションの数字はこんな感じになるでしょう。
毎年の返済額は、
- 金利2%ですから、1500万円×2%=30万円
- 返済期間20年ですから、1500万円÷20年=75万円
合計30万円+75万円=105万円となります。
正確には毎月返済する計画なので返済元金は減ります。つまり金利相当分も減ります。上記計算は概算としてください。この計算では安全側になるように配慮しています。
これに対して、家賃収入は7万円なので、
7万円×12ヶ月=84万円となります。
月額管理費や経費、固定資産税などはまとめて上記では2万円と仮定しています。
2万円×12ヶ月=24万円となります。
収支計算しますと、
家賃収入84万円−返済元利105万円−管理費などの経費24万円=マイナス45万円となります。
不動産投資をしているのに、年間で45万円ものマイナスが出る。これは投資としてはどうなのかと疑問が湧きます。
で、どうしたの
僕なら絶対にこの判断はしません。もし僕がこのマイナスキャッシュフォローになっても良しと判断してもおそらく銀行融資がつきません。なぜなら僕は事業主であるからです。
しかしお勤めしている人や給与所得のある人には銀行融資がつきます。融資できるのです。なぜなら給与所得があるからです。
今、現在でマイナス45万円ものキャッシュアウトしている収支が将来キャッシュインするとは思えません。もしこれ以上赤字が続けばどうしたものかと思います。
損切りして売却としても、不動産に抵当権設定登記されているので手金で損切り決済しなくてはこの抵当権設定登記は外せません。売るに売れない。持っていても赤字ってことになります。
で、どうするの
この状況でネットをググると、不動産投資売れないとか、不動産投資失敗とか、の言葉で検索されます。
こうなる前に計画段階で、キャッシュフォロープラスになるように考え抜くことです。
まとめ
お勤めされている場合は、給与所得が融資審査の基準になることが多いのです。ゆえに不動産の収益性はあまり重視されなくて、融資実行されます。ここが一番のリスクであります。危険です。
必ず、今現在採算が合うことを最低限の投資判断としてください。